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ストレス病になる人には、緊張が続いても、それを上手に解消できない人が少なくありません。
手軽なリラックス法のいろいろを紹介しますので、自分にあった方法を見つけてください。
心の緊張と筋肉の緊張は、密接に結びついています。
筋肉の緊張を緩めることで、脳の中枢神経の興奮が鎮まり、
それが心の緊張をほぐすことにつながるのです。
そこでおぼえて欲しいのが、筋肉のリラクセーション法です。
筋肉の緊張と弛緩を交互に繰り返すことで、
筋肉をリラックス状態へと導くことができます。
リラクセーションとは
いすに座って、まぶたを1分間ほどギュッと閉じます。
目のところに固く緊張したものを感じたら、
まぶたの力をスッと抜きます。
このとき目の周りに広がる感覚がリラクセーションです。
(1)腕のリラクセーション
腕にだんだん力を入れていき、こぶしを固く握ります。
限界まで力をこめたら、力を抜きます。
(2)肩のリラクセーション
両肩を後ろに引いて、肩甲骨の間を緊張させ、力を抜きます。
(3)胸のリラクセーション
左腕を胸の前に持ってきて、左胸のあたりに緊張を感じたら、急に力を抜きます。
右も同様に行います。
(4)腰のリラクセーション
背中をそらして、その姿勢を保ちます。
背中の筋肉に緊張を感じたら、急に力を抜きます。
入浴は家庭でかんたんに実行できる最高のストレス解消法です。
全身の血行を促進し、代謝が活発になって心身の緊張がほぐれるだけでなく、
心も体もリフレッシュします。
心身をリラックスさせるには38~41度くらいのぬるめのお湯に、
30分くらいつかるのがよいとされています。
熱めのお湯は、逆に心身を緊張させてしまうので、
朝ならともかく夜の入浴は避けてください。
浴槽の中では手足の指を動かしたり、
肩やふくらはぎなど、こっている部分をもみほぐしたりすると、
入浴効果がさらにアップします。
最近では、さまざまな入浴剤も出回っています。
そのときの気分に合わせてお風呂に入れ、
バスタイムを楽しむ工夫をするのもよいでしょう。
温泉なら、リラックス効果もよりアップ
温泉に含まれる成分が皮膚や血管によい作用を及ぼすということもありますが、
温泉の効果はそうした化学作用よりも、
むしろ心身のリラックス効果のほうが大きいといえます。
お風呂好きの日本人にとっては、
大きい湯船でたっぷりのお湯につかるだけでも気分がいいものです。
そこへ温泉地ならではの雰囲気やよい景色、おいしい空気などがプラスされて、
リラックス効果がますます高まるのです。
日ごろのストレスを忘れて、
心身のリラックスを図るには、絶好の環境といえるでしょう。
アロマテラピー(芳香)は療法ハーブなどの香りによるリラックス効果を
健康や美容に役立てようというものです。
イギリスではストレス解消の手段として多くの臨床試験も行われています。
最近は日本でも、ハーブから抽出したエッセンシャルオイルなどが入手できるので、
手軽にリラクセーションに活用できます。
主な香りの効果
・心を穏やかにし、リラックスさせる
カモミール
ラベンダー
ローズ
マジョラム など
・気分をすっきりさせる
ローズマリー
レモン
バジル
ベルガモット など
音楽は心身の緊張を和らげるだけでなく、心を活性化したり、
感情を豊かにもしてくれます。
最近では「癒し系」と呼ばれるリラクセーション向けの音楽CDもたくさん出ています。
自分の好きな音楽を聴けば、それだけで十分リラックス効果は得られます。
ただし、聴きたくないときに無理に聴くと逆効果になるので、
自分が聴きたいときに聴いて、嫌になったら消すのがポイントです。
また、大きな声で歌うのも気分転換になります。
カラオケ好きなら、思い切り声を出して発散するのもいいでしょう。
心身の緊張に気づいたら、腹式呼吸を行うのもよい方法です。
心の状態は呼吸とも密接にかかわっており、
心身が緊張状態にあると、呼吸は浅く短くなります。
そこで深くゆったりした呼吸を繰り返すと、
全身の緊張がほぐれてリラックス状態へと導くのです。
腹式呼吸はいつでもどこでもできます。
まず息をゆっくり吸い込んで、
おなかを風船のようにふくらませていきます。
限界まで息を吸い込んだら、
今度はおなかをへこませながら細く長く息を吐いて、
おなかにためた空気を完全に吐きます。
これをゆっくり繰り返しましょう。
コツをつかむまでは、仰向けに寝て行うといいですよ。
座禅をすると心が落ち着くことは、古くから知られています。
医学的にもその精神安定効果は認められており、
心身の緊張が強い人に座禅を勧めているところもあります。
まず、椅子に座って背筋を伸ばし、あごを引いて、
舌先を上あご裏の中心に軽く当てます。
目は仏像のような半眼にして、
約1メートル先の床に視線を落とします。
その状態のまま、雑念を払い、頭の中を空っぽにします。
それが難しいときは、
頭の中で1から10まで数えながら深呼吸を繰り返します。
息を吐くときは、吸うときの3倍の時間をかけてください。
ツボは経穴ともいって、
東洋医学で人間の体にあるとする経絡の要となっている点のことです。
この経穴を刺激することで、気の流れを正して、
経絡上にある臓器や器官の働きを高めようというのが、ツボ療法です。
詳しくは専門のページをご覧になってみてください。
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