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心にたまったストレスが一因となって、
身体疾患としてあらわれる病気が心身症です。
たとえば、仕事がうまくいかずに悩んでいるときに、
胃潰瘍を患うといったのが典型的な症例です。
ストレスによって身体的な不調が起こるのは、
心と体が深く結びついているからです。
ストレスが外部から加わると、
私たちの身体機能を調節している自律神経や内分泌系などが、
そのストレスに適応しようとします。
ところがうまくいかなくなった場合に身体的変調をきたすと考えられます。
症状は体全体にわたり、消火器・循環器系の病気から、
アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患、
また、それらが複合的にあらわれる場合もあります。
人によっては特定の臓器や器官に限定されて現れることが多いようです。
① 神経系
緊張性頭痛
偏頭痛
めまい
神経痛
自律神経失調症
② 循環器系
本能性高血圧
狭心症
心筋梗塞
③ 消化器系
胃炎
胃・十二指腸潰瘍
過敏性腸症候群
④ 内分泌系
糖尿病
肥満症
生理不順
甲状腺機能亢進症
⑥ 泌尿器系
ED(勃起障害)
⑦ 骨・筋肉系
腰痛
関節リュウマチ
⑧ 呼吸器系
気管支ぜんそく
過呼吸(過喚気)症候群
⑨ 皮膚系
アトピー性皮膚炎
じんましん
円形脱毛症
多汗症
① 物事や他人に対する欲求のレベルが高く、なかなか満足できない
② 人から頼まれると自分のことは後回しにしてがんばってしまう
③ 自分の感情に気づきにくく、気づいてもうまく表現できない
④ 自分の体の不調を自覚しにくい
心身症の身体症状はさまざまなので、
はじめは内科や皮膚科、婦人科などにかかることが多いようです。
ところが、症状の主な原因がストレスである場合は、
身体的な治療だけではなかなか完治しません。
治療をしても思うように回復しない、また、再発を繰り返すようならば、
ストレスとの関係を疑い、
一度、心療内科を訪ねてみることをお勧めします。
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